当校では配慮が必要な生徒に対し、合理的配慮を提供しています。
1.授業において
〈合理的配慮の一例〉
○授業で使用するプリントのルビふり・UDフォントの対応
○教室以外の別室の用意
○座席配置の調整
○卓上または床置きのパーテーションの設置
○授業者へ配慮内容・留意事項の伝達
〈合理的配慮を受ける手順〉
① 所属する学習センターへ相談・面談
② 申請書を記入し、根拠書類を用意
➂ ➁(申請書と根拠書類)を当校へ提出
④ 校内で検討(多職種と連携)
⑤ 配慮内容の決定(通知)
2.試験において
【例えば、下記のような合理的配慮は行う】
〇入学試験や単位認定試験において、本人・保護者の希望、障害の状況等を踏まえ、別室での受験、試験時間の延長、点字や拡大文字、音声読み上げ機能の使用等を許可すること。
3.その他
〇学校への入学の出願の受理、受験、入学、授業等の受講や研究指導、実習等校外教育活動、式典参加を拒むことや、これらを拒まない代わりとして正当な理由のない条件を付すことは認められません。
〇試験等において合理的配慮の提供を受けたことを理由に、当該試験等の結果を学習評価の対象から除外したり、評価において差を付けたりすることはいたしません。
4.本校におけるSNEC(スペシャルニーズ・エデュケーションセンター)/STEC(スペシャルニーズ・トレーニング&エデュケーションセンター)において
明蓬館高等学校では、支援と伴走ニーズのある特別の注文主(スペシャルニーザー)のための特別な学習センターとして全国各地にSNEC/STECを設置し、運用しています。
米国などでは、スペシャルニーザーに対して合理的配慮をするためにも個別教育支援計画の運用は法的に義務となっていますが、明蓬館高等学校では、自校自ら義務化をして運用しています。合理的配慮は在学中だけの課題ではなく、卒業後の進路や社会参加にあたって、継続して受けられるべき合理的配慮の正当性を実証するためにも必要なものです。逆に在学中の実証的運用によって、合理的配慮が不要になることさえあります。生徒本人からのウォンツ、ニーズの聞き取り、検査やアセスメントを通しての裏付け、保護者からのリクエストの聞き取り、中学までの成育歴、支援歴、診断歴などから浮かび上がる必然的な合理的配慮なども反映させて、本校でもIEPを運用します。
合理的配慮の運用において、IEPが極めて重要だと考えています。
以下、リーフレット「心理相談支援のしおり」より引用
明蓬館高等学校(SNEC/STEC)の支援と伴走
●個別の教育支援計画・指導計画(IEP)
明蓬館高等学校では生徒一人ひとりにSNEC、中等部それぞれのメソッドに基づき個別の教育支援計画・指導計画を作成します。計画の中で、高校卒業とその後の進路に向けた個別の目標を設定し、目標達成に向けた支援と伴走をするための学校の中での支援内容や保護者、連携機関と連携して取り組む内容を確認していきます。
●心理検査
心理検査と言ってもその種類はいくつもあり、「知りたいこと」によって検査の内容も異なってきます。明蓬館高等学校では、心理検査について精通した相談員が在校生はもちろん、外部の児童生徒についても実施しています。検査を受検する際には、個別のニーズをお伺いするための面談を実施し、心理検査のご案内から受検、結果のご報告までサポートさせていただきます。
●カウンセリング&グループワーク
「コミュニケーションについてもっと学びたい」、「自己理解を深めたい」などの個別のニーズに合わせて、心理職の専門スタッフが個別のカウンセリングやグループワークでプログラムを提供しています。
●心理相談支援について
本学では教員だけではなく、公認心理師、臨床心理士等の心理相談支援専門職(相談員)、コーチングスキルを有した支援員を各中等部・SNECに配置しています。学内の支援の質の向上はもちろん、地域全体のボトムアップを目指し、学外の生徒への心理検査、カウンセリング、さらには福祉、教育などの関連機関や企業へのコンサルテーションも行っております。お困りごと、ご心配事などございましたらお近くの学習センターまでご相談ください。
▶相談員について
明蓬館高等学校では学校内に心理検査等のアセスメント機能とカウンセリング、保護者カウンセリング、医療や福祉などの関連機関と連携できる機能を持たせるために公認心理師、臨床心理士等の心理の専門性を有した職員として相談員を配置しています。相談員はその他にも各学習センターでの心の健康教育等を率先して行い、生徒たちが心の健康状態を維持したまま高校生活が送れるように個別、集団の両方でのプログラムを提供しています。
▶支援員について
明蓬館高等学校では、教員だけではなく、各学習センターでの支援の担任としてコーチングスキルを有した支援員を配置しています。支援員は生徒の学校生活上の悩みや困りごとに寄り添いながら高校卒業とその後の進路に向けた課題解決を支援していきます。