入学のきっかけ、動機、決め手になったことは何でしたでしょうか?

僕は小学校高学年の頃から、登校できる時期と不登校になる時期を繰り返していました。理由として、大人数で同じ空間で学び、同じ内容の学習をしなければいけない一般的な学校生活に、自身の学習障害(LD)も相まって苦手意識があったからです。

もしも高校に入学できたとしても、自身のレベルにあった学習で「学び直し」できるのかどうか不安感がありました。
そんな不安の中で進路を考えていた中学3年生の頃、「Oくんにピッタリだと思うよ」と訪問看護の先生の紹介で、明蓬館高等学校の存在を知りました。

明蓬館高校では僕が一番に求めていた「個々人に応じた学び直し」が利く学校であること、そして何より少人数制による「個人個人の特性に寄り添った対応」が受けられるということが決め手になりました。

入学して良かったこと、思い出に残っていることを教えて下さい。

明蓬館高校に入学して良かったこととしては、まず学業面で自信がついたことが一つ、そしてもう二つ目は内面的に大きな成長ができたということです。

まず学業面では、明蓬館高校の特異な学習制度の一つでもある「マイプロ」ですが、これが自身の生活スタイルと、とても合っていました。

たとえどんなに些細な物であったとしても、自分が興味を持てることを研究して、形に起こしていくという学習は、恐らく明蓬館であるからこそ得られる貴重な体験であると思っています。

この制度のおかげで、これまで苦手だった勉強に対して、意欲的に自主的に取り組む姿勢が身に付きました。

明蓬館高校の良いところは何だと思いますか?

明蓬館高校の最大の利点はやはり「少人数」であること、少人数制であるが故の「個々人の特性に寄り添った対応が受けられる」という点にあると思います。
大人数が同じ教室で学び、同じレベルの学習を学ぶ、というのが一般的な学校のスタイルだと思います。そこでは学力で追いつくことができない生徒は全力で、全体のレベルに合わせる努力をしなければいけません。

一般的な学校の姿勢はこのような「少数が多数に合わせる空間」だと思いますが、明蓬館は全く異なると僕は思っています。
明蓬館は「少数が少数であるまま、少数らしさを伸ばしていける空間」だと思います。

大変失礼なことを書くようですが、明蓬館高校は先生も生徒も教科書通りではありません。教科書を丸暗記しているだけでは決して学べない人生的な学びが得られます。

「先生から生徒」という一方的な関係に基づくものではない、「先生と生徒」、二人三脚をしながら共に学んでいける所が利点だと思います。

後輩へのメッセージ、入学を検討する人へのメッセージを下さい!

まだ会ったことのない後輩へ、また、もしかしたら今後会うこともあるかもしれない入学を検討される方々へ。

勝手な思い違いかもしれませんが、みなさんきっと今まで色んな訳があって、色んな経験をされてきたことでしょう。また10代という暗いのか明るいのか分からない曖昧な長いトンネルの中で、出口を必死に求めている人もいることでしょう。
そんな10代を生きてきた20代の僕が一つ言えることは、その経験が必ず糧になります。絶賛混迷中の皆さんからすれば安っぽい文句に感じてしまうかもしれませんが、今の僕は間違いなくそう感じます。

どうしようもないコンプレックスも、どうしようもない自信の無さも、全て武器になります。出来ないことを出来ることに繋げていきましょう。
明蓬館高校は先生たちがそれを応援してくれます。

また、今まで経験してきた傷を、友達でも誰でも共に分かち合いましょう。明蓬館には、きっとそうした傷を分かち合える仲間が沢山いることでしょう。
傷を分かち合えば、きっと皆さんの足りない部分を支えてくれる仲間が得られます。そうして皆さんも相手の足りない部分を支えて、素晴らしい生活を送ることができるはずです。

このコースの他の生徒の声

  • 明蓬館でさらに伸ばしたITスキル

    児童発達支援・放課後等デイサービス「キッズコネクション」 鴨下 琳斗 さん/卒業生
  • 自分を見つめ、認められる経験が得られる学校

    中島有紀(仮名)さん/保護者
  • 自分のペースで無理なく登校できる学校

    清水健介(仮名)さん/在校生